最初の一粒が疲れた身体に落ちる時
そのまま溶けてゆく忘れ物
姿を見せずに喜びに沸くカエル
天に突き刺す傘
拍子つける雨音
滲んだ世界をその傘閉じてゆけ
嗚呼 雨の中をその傘閉じてゆけ
最初の一粒が疲れた頬を伝う時
そのまま溶けてゆく忘れ物
五月雨に打たれて木陰で休む鳥
想い出すたびに鼻突く草の匂い
滲んだ世界をその傘閉じてゆけ
嗚呼 雨の中をその傘閉じてゆけ
移りゆく季節の中で
僕の声も聞こえない程の
この雨を身体に受けて
滲んだ世界をその傘閉じてゆけ
嗚呼 雨の中をその傘閉じてゆけ…
この傘閉じてゆけ
この傘閉じてゆけ
この傘閉じてゆけ
この傘閉じてゆけ